お問い合わせに関する「よくある質問集」的なものを作成しましたので参考にしてください。


赤:一般的に多い質問
青:スケーター・選手から多い質問
白:行政・建築関係から多い質問




Q:日本のスケートボード人口は何人ですか?
A:当協会では日本における公式人口は発表していません。なぜかというと、現代の複雑な流通事情では正確な流通量と人口が測定できないからです。私達の認識では世で言う公式人口とは、厳密には何の根拠もないデタラメな数字が多いはずです。当協会は嘘は言いたくありません。このような質問が昔から有るのは、スケートボードをしている人が増えてきているからではないでしょうか? 地域によっては多い場所や少ない場所も有るのではないでしょうか? ならば「多い」「少ない」で良いのだと思います。
逆にお聞きしている事なのですが、スケートボード人口に加算するスケーターとはどの様な人達なのでしょうか? 単にスケートボードを持っている。年に1〜2回乗って遊ぶ。オーリーが出来ない。週に1回は買い物に行くときに使う。便利だから犬の散歩に使う等・・・。計算の仕様がありません。
ただし、これだけは間違っていないと思うのですが、サーフィンやスノーボードよりも「体験人口」は横乗りスポーツの中で一番多いのではないでしょうか?
ちなみに業界関係者の多くの皆様からお聞きするのは約40万人と聞きます。また世界的には5000万人という数字を良く見かけます。


Q:日本の競技者人口は何人ですか?
A:2016年までに集まった大会情報で全日本大会から草大会まで過去3年間の平均を計算すると約3000人のアマチュア選手や、当協会が公認するプロクラス出場選手が、なんらかの形で競技会へ出場しています。優勝を夢見て日々努力をしているビギナースケーターを計算に入れると何人になるんでしょうか?

Q:日本にプロ選手は何人いますか?
A:厳密に言えば世界レベルでプロと呼ばれている日本人は数人しかいません。当協会が日本国内で有効とするプロ・ライセンスの有資格者(2016年)は約80人です。

Q:スケートボードには付き物の怪我についてお伺いします。種類(擦り傷、打撲等)、傾向(初級・中級・上級別)、発生頻度等について教えて下さい。
A:本的にコンクリート上で不安定な道具を使って遊ぶスケートボードには怪我が付き物と御理解下さい。当然、擦り傷や打ち身は上達する過程において誰でも経験することです。逆に捻挫や骨折という重度の怪我は初級者より技が複雑化してくる中級以上に多く見られる傾向に有ると思います。
ヘルメット等のセフティー着用も「怪我を防止する」というよりも「最低限にする」という考え方が正しいように思います。
今の所、公共・民営を問わず訴訟事例は報告が有りませんが、重大事故につながる混雑による衝突や、遊具の不具合といった運営者側に責任が多い部分は、必ず注意して運営される事を望みます。

Q:プロになるための資格とかあるの?
A:アメリカなどでは特に資格は無く、アマチュアのスポンサー選手として名前を売り、その後に有名ブランドからシグネチャーモデルを出した(プロ宣言)段階でプロと呼ばれ始めます。でも、実際には大きな会社も小さな会社も有るので、一般のスケーターが知らないプロ選手も世界には沢山います。乱暴に言ってしまえば、世間に広く認知されたスケーターが、俗に言う「プロ」という事になりますね。しかし、日本の場合はオリジナルブランドを販売している会社よりも、輸入代理店が流通の中心になっているため、アメリカと同じ方法がとれません。そこでAJSAが公認プロのライセンスを発行しています。
しかし現状を見てみた場合、日本でも競技会などには出場せずに色々な活動をして、金銭を得ているスケーターが沢山いるのも事実です。プロという言葉を考えれば、「その道」で賃金を稼いでいることが最低条件となりますから。様々なプロが存在していても不思議ではなく、プロという言葉を定義ずけるのは非情に意味のない時代になってきたと考えます。世界的に考えれば「本当のプロ」と呼ばれるには世界に行って成功するしかないのです。あまり資格にこだわらずにスケートボードを楽しみましょう。

Q:家の近所で滑れる場所がドンドン無くなっています。ちゃんとした場所を作るには何をすれば良いの?
A:その前にちょっと考えましょう。場所が少なくなるっていう事は、人に迷惑をかけて追い出された訳ではないのですか? それなら場所が少なくなって当たり前だし、役所に頼んで作ってもらうなんて無理です。
問題なければ方法はいくつかあります。最近、多いのは署名活動ですね。具体的には様々なHPで紹介されていますから参考にしてください(アドレス教えてくれなんて言わないでね。自分で探す程度の根気がなければ、あなたには無理です)。もう一つはズバリ自分で作るです(出来てりゃ相談しませんね、スミマセン)。昔に比べれば、かなり良い環境になってきているとは思いますが、近所に欲しいというのも理解できます。そのためには近所の人達にも理解して貰うことが最重要だと思います。迷惑スケーターなんてもってのほか。あとは根気と粘りのコミュニケーションです。
乱暴な説明で申し訳ありませんが、これが様々な施設の設立に関わった私達の意見です。頑張りましょう。

Q:スケートボード場を作りたいんですが、何をどうしたらよいのでしょう?

A:簡単に言えば様々な遊戯施設のある公園を作る事と同じなのですが、ここでは面積・費用等は置いておき、設置における基本事項を説明いたします。まずは、誰のお金で作るのか? 営利目的での私営ならば問題有りませんが、公共の資金で作る場合には気をつけて頂きたい点がいくつかあります。
1、施設での利用は地元の子供達が中心です。ですから、初めから全国大会開催規模の物(高難易度)を作っても怪我人が続出するだけになりますので、地元のレベルに合った場所、地元の子供達が欲しい物を作る事を勧めます。まずは子供達とのコミュニケーションを必ず取って下さい。これを無視して箱物財政的に見よう見まねで公園を作ったは良いが利用されずに市民からひんしゅくを浴びている場所が全国に何カ所か実在します。
2、自己責任は徹底できますか? スケートボード自体は、不安定な物の上に乗って楽しむ物ですので当然転倒します。当然、怪我が付き物になりますが、日本の風習では公園等での事故は行政の責任に被せる場合が多々あります。開設には本人達をも含め、行政として強い意志が必要です。
3、作りっぱなしでは飽きてしまいます。子供達の技術進歩には凄い才能があり、同じ施設では1年ほどで飽きてしまう場合が多々あります。当然施設の損傷なども有りますし、2年に一度程度は一部改装や、季節ごとのメンテナンスも必要になります。この様な予算を確保できないと、利用者が減り、最初は好評でも無駄な箱物財政と言われかねません。
以上、所轄により運営形態は様々ですが。上に紹介した3例は全てに共通します。くれぐれも御留意ねがいます。

良く研究しているコラムを照会します、参考にして下さい。
http://www.instants.co.jp/001/?p=8009

Q:コースはどのように設計すれば良いですか?
A:材質としてはコンクリ・鉄材・木材の3素材が主流です、まずは次の諸条件を確認して下さい。

1、屋外ですか?→木材は初期投資は安いですが、日本の風土では腐りやすいです。
         そして鉄は時間がたつと錆びます。
2、常設ですか?→移動を考えればコンクリは無理ですね。
3、通年ですか?→消耗を考えればコンクリがベストな選択です。
4、有料ですか?→初心者から上級者までが楽しめる大型施設になります。

質問でもお気づきの通り、いちがいに「どうしなければいけない」と言う事は全くありません。面積や予算に関係なく、楽しめる施設はいくらでも作ることが出来るのです。日本は勿論、本場アメリカ等でも大小様々の施設が多く有りますが、設置物やバンク角度も決まったサCズbフ規定というのは一切あません。流行のコース取りや、技の開発で毎年のように変化しているためです。また、一完成後はこれらの要素がコース特徴として重要になります。
ゴルフに例えればマスターズが開催されるオーガスタも、全英オープンで有名なセントアンドリュースも同じゴルフ場ですが、コースも営業形態も正反対ではないでしょうか? どの様な施設でも共通して言える事ですが、対象と状況を考え、地元の利用者と良く話し合う事が最重要な設計課題と考えます。具体的なレイアウト資料はインターネット上で沢山の例題が公開されていますのでグーグル等でSKATEBOARD PARK等で検索してみて下さい。

Q:ヘルメットの着用義務は行った方が良いですか?
A:協会としては「はい」です。特に競技会などではレベルの上下に関わらず着用義務にしていますが、自分自身がスケートボードで遊ぶときには、必ずしも着用はしていません。これは自己責任(個人主義)の精神を理解した上での行動ですが、施設として場を解放する人々にとっては、微妙な問題となります。
・自己責任とうたいながら必要以上にルールを押しつける人権的な矛盾。
・規則遵守のための人件費(管理人)等の負担増。
ちなみに、横須賀市うみかぜ公園(市公園課)や富山県城端町(土木課)では完全な自己責任で運営されています。この問題は地域性などにも由来しますので、充分な検討を行うことをお薦めます。
 
各方面で話題となった城端町 桜ヶ池スケートパークの注意看板(クリック拡大)


Q:大会はどの様に行うのですか?
A:今の主流は採点競技になります。簡単には一定の時間内に最高得点を出した選手が優勝という事になりますが、予選や決勝を行ったり、2度の挑戦で高得点の滑りを点数にしたりと様々なアレンジがあります。審査員は技の難易度や組立等を見て採点します。

Q:審査員(ジャッジ)の資格は有るのですか?
A:当協会では特別に文面化した資格は設けていません。全国大会レベルの審査員を選ぶ場合は、選手に「あの人だれ?」と聞かれない程度の信頼性が唯一の資格と言えるかもしれません。協会としては大会規模にかかわらず誰がやっても良いと考えています。大切なのは公正である、選手に信頼される、ある程度スケートボードを知っている程度だと思います。ジャッジも選手と同様に小さな大会からコツコツですね。まずは自分で大会を開催しちゃってください。

Q:バーチカル・ランプの規定サイズを教えて下さい。それと、建築費、維持費等も教えて下さい。
A:規定サイズは特に存在しません。現在では13ftのRが主体になっています。詳しくはグーグルで検索すると色々と参考になる旬な資料が出てくると思います。建設費用は材質と大きさでまちまちですが、800万円以上は掛かると思います。年間維持費はおおよそ制作費の10%程ではないでしょうか。

Q:スポンサードしてもらうにはどうすればよいの?
A:基本的に上手にならなければ駄目ですよね。あとは人間性や感性、社交性なども必要です。具体的な方法を聞かれているなら「何をしなさい」みたいなアドバイスは出来ません。人それぞれ色々なスタイルが有ると思います。あえて言えば、色々な場所に行き、多くの友達を作り、自分を多くの人に知ってもらい、心技体で人の模範になるようなスケーターになって、会社の人に「奴を応援してやりたい!」と言わせれば何とかなるはずです。

Q:具体的にスポンサーはどういったことをしてくれるの?
A:あなたがスケートボードをするための環境を助けてくれます。道具・遠征経費の補助や、取材の仲介、スケジュール管理等。最初は少しかもしれません、でも、上に行けば行くほど多くなると思います。トップになれば契約金や給料、モデルを出せばロイヤリティー等です。

Q:スポンサーが付いた場合、何かしなければならない事などはある?
A:基本的に活躍してください。宣伝や開発などの仕事も有るとおもいますが、一番重要なのは「活躍」です。他のスポーツでもそうでしょ。

Q:給料は具体的にどこから入ってくるのか。
A:契約先の広告予算が一般的ではないでしょうか。でも、お金を貰うという事は、他の会社と契約してほしくないという意味だから、大変な努力が必要だよ。

Q:現在プロスケーターのみを職業としてしている人はどのくらいいる?
A:日本で人並み以上のサラリーを手にしているのは10人程度では無いでしょうか?世界中で言えるのですが、滑っているだけではなく、撮影、執筆、デザインなど色々な仕事もプロ活動には含まれます。

Q:プロになったばかりの人達のだいたいのスケート歴は何年くらい?
A:早い人で3年程度、遅い人は10数年かかってます。でも、プロになる年数を気にするより、プロを目指しているならば、プロになって何をするかをアマチュア時代から考えた方が良いですね。

Q:玄関の手すりが壊されたり、夜中まで騒音がうるさくて迷惑しています。なんとかしてください
A:無責任な言い方ですが警察に連絡してください。協会主旨に「青少年の健全な育成」とは言っていますが限界もあります。警察からも多くの問い合わせを頂いていますが、スケートボードが悪いのではなく、その人間自体に問題があるのです。物を壊されたら器物破損。騒音がうるさければ暴走族と同じ迷惑防止条例です。こういった少数の人間のためにスケーターやスケートボードが悪い風評にさらされている現実もありますが、それじゃ「あまりにもスケートボードに失礼!」です。同じようにスポットでのゴミやタバコのポイ捨てや、人に迷惑な行動など、基本的に「人間」としてやってはいけない行為であって、スケーターの専売特許じゃありません。
とは言え、何もしてない訳では御座いません。協会スタッフはじめ、スケートボードを愛しているスケーターの多くは人間として多くのコミュニケーションを様々な場所で行っています。地味ではありますが、コミュニケーションこそが一番効果がある活動なのではないでしょうか?

Q:日本にスケートパークというものはどれだけ存在しているのでしょうか。と言いますのも私自身はスケートボードに乗った事すらない人間ですが、歩道や地下道で滑っているスケーターたちが世間から白い目で見られている事を不憫に思うからです。警察が立っていれば滑らない。そんなバカな話はない。好きな事も隠れてしなければならないなんて、胸はって堂々とできる場所があれば、そう思い各地のスケートパークがどのような経緯で建設されたのかを調べようと考えました。
A:現在、日本国内では大小合わせて約300箇所以上のスケートパークが有ります。また、昨今のスケートボード事情を考えると、近くにパークが有るから道では滑らないという考え方よりも、ストリートスポーツと言われる様に パークで練習して道で楽しむ方向に向かっているようにも感じられます。
ご指摘の「白い目で・・・」に関しては、当協会でも指導の重点としてはいますが、それ以前の問題、つまりは「何事も人に迷惑を掛けない」この人間として基本的なルールを守れない子供達の増加に追いつけないジレンマが有る事も事実です。
日本各地には公共施設や有料施設の他にローカル達が地道な活動で築いたスペースも多く存在していますが、昔から「ローカルVSビジター」の価値観の違いや、マナー感覚の相違によるトラブルや閉鎖といった話題は多いですね。もちろん横須賀のうみかぜ公園や、これをサンプルにしたスペースが地道なペースではありますが、安全に遊べる場所として確実に増えていることもお伝えいたします。

Q:AJSAが開催しているアマチュア地区サーキット戦やチャンピオンシップを建設予定地で開催することを想定した場合、施設に最低限これだけのものが必要という基準があるのでしょうか?
A:それなりの広さとセクションは必要ですが、何平米や何個のセクションという最低規定は特に有りません、一番重要なのはレベルにあったコースとして特色があり、数種類のラインが取れるか取れないかという部分です。大会を誘致する事を考えて頂くのは非常に嬉しいのですが、規格(が存在したとして)をクリアしていても、楽しくないコースで大会を開催しても選手は集まりません。抽象的な表現ばかりで申し訳ないのですが、大きな平凡なコースよりも、そこそこの広さで楽しいコースの方が魅力的です。

Q:パークを計画するときに舗装面を円滑にするため、アスファルトやコンクリートの上を塗装のような物で仕上げる方がよいと聞きました。また、大会で利用する遊具は他から運んできてセットすることがあるとも聞きました。HPを拝見する限りでは、遊具の充実したコンクリート舗装の競技場での開催が多いようですが、実際のところ地方部で大会を開く時はどのようにして会場を選定し、運営されているのでしょうか。
A:アスファルトは真夏の炎天下のもとでは溶け出す事があるので推奨しません。コンクリの表面に様々なコーティングを施している場所も有るようですが、水捌けの問題、霧などによるスリッピー、雨天後の乾燥時間(復旧)を考えても、特別な環境でない限りはコンクリだけで良いと思います。
予算が限られているなかで、みんなに使い勝手の良い物を作りたいと誰もが考えていると思いますが、本当に重要なのは行政サイドだけで考えるよりも、その場所を利用する子供達と一緒に考える事だと思います。オープン後にはモラルの問題、ゴミの問題等、様々なトラブルが予想されます。運営的に不安定な会場は当然のこと敬遠される傾向があります。
なお、日本でも最近では様々なモデルケースが視察できるようになってきました、例えば長崎県臨海開発局による長崎スケートパークや、東京都武蔵野市教育委員会のストリート・スポーツ広場など色々なコンセプトによって、色々な話し合いを経て建設された場所も増えてきました。それらの担当者の方の経験等を聞くのも重要ではないでしょうか?(03.11/10)

Q:基本的な事ですみませんが、スケートボードとインラインスケートを同時に行う事は可能でしょうか?
利用者全員が初心者の頃には問題は少ないと思いますが、上級に進むにつれて走行ラインの相違や、施設の形状などで相違やトラブルが出てくる傾向にあります。それなりの充実施設を考えるなら別のスポーツと考えて分離した方が良いと思います。




こういう話って簡単には理解できない部分も多い思うし、説明も難しいので答えににはなっていない部分も多いかと思いますが、とりあえず参考にしてください。多分に私見も混ざっていますが、人それぞれに色々な意見があっても良いと思います。今後も参考になる問い合わせが有りましたらドシドシ公開していきます。