日時:アマ:9月22日(日)/プロ:9月29日(日)
場所:WICKED'S TYPE-S(埼玉県川越市)
種目:ストリート/プロ・アマ
主催:全日本スケートボード協会
特別協賛:ASGM
協賛:AJSA加盟各社・各店
協力:WICKED'S

怪我から復帰2戦目にして優勝・橋本貴興 完全復活 !! プロ年間チャンピオンは激戦を制した浦 友和がGET !!



■会場周辺の環境対策を理由に初のプロアマ分離開催となった最終戦だが、一抹の不安をよそに38名の選手が集結。2002最後のコンテストは今年の激戦を物語るかのごとく、新旧入り乱れて優勝経験者6名による熱い決勝になった。
■予選から予感はあった。地元ウィキーズ若手軍団が鼻の穴を目一杯ひろげてプッシュを繰り返し、サポートby TypeS勢が高得点を連発。2年半ぶりの本戦開催を待ちわびていたかの様な勢いがウーハーと化した建物全体を振るわせる。惜しくも決勝には進めなかったが、今年プロデビューしたアップカマーが5人も9〜16位に入賞という事実を見ていただければ、大会会場に1度でも観戦に来た経験の有る方なら、ギャラリーの鳥肌ぐあいも容易に想像出来るのではなかろうか?
■さすが優勝経験者が6人もいる決勝という事でレベルの高さは当然として、選手個人の特徴的なスタイルが、明確に見比べられる楽しさを私は感じてしまった。「決勝らしい決勝」とは、まさに今大会の決勝なのだろう。

■そして最終戦恒例の年間チャンピオンは、夏場の怪我で今期は絶望と思われていた浦がギリギリ調整を間に合わせ、前半のリードを守り抜きプロ復帰2年目にして初の栄冠に輝いた。




地元・大澤和男が崩壊するトップランカーの隙をついて感動の逆転優勝。安定感抜群の伊藤慎一がベストアマ。

■いよいよ2002最後のイベントとなる今大会は優勝というタイトルの他に、年間ランキングによる2002のベスト・アマチュアという大きなタイトルの争奪戦も兼ね備える。今年はプロ昇格権利の争いが、昨年のように「何が起こるかわからない」混戦状態ではないため、10位争いよりも上位5人が3.5ポイント差に集中した年間争いに注目が集まった。トップにつけていた宮本が欠場。2&3位の半田と小林が予選敗退。4位の田中は決勝進出するもアピールしきれず12位に。そして5位につけていた伊藤が前戦の富山での予選落ちノーポイントを乗り越え、安定感の有る滑りで堂々の3位お立ち台をゲットして、大逆転での年間ベスト・アマチュアを獲得した。

■伊藤の安定感とは対照的なのが優勝した大澤の滑り。大会の優勝とは一発勝負的な要素が強いとは思っていたが、ここまで「一発」の魅力を見せてもらえると「アッパレ」の一言しか出てこない。1本目はボロボロ。2本目は見事なローカルライン。ラストトリックに1本目に3回もトライしてメイクできなかったフリップのインディーグラブをラインが切れる(得点に入らない)事を承知で再度チャレンジ、1発メイクを決めたウィッキーズ魂は、当然のごとく会場を大歓声で溢れさせた。
■安定型・一発型・スタイル重視とスケーターにも色々いる。大会が好きな人・嫌いな人がいても何も問題は無い。順位を決める事より大切な事がコンテストには多く有ると信じる。来年も宜しくやりましょう。