2006年最後のアマチュアの祭典 感動のフィナーレ

11月3〜4日の両日に行われたAJSA全日本アマチュア・スケートボード選手権大会、オークリー・ジャパンから特別協賛のサポートを受けBIG DAY OUT SKATEとして開催され、最高の盛り上がりの内に終了いたしました。

まず、このコンテストに出場するにはAJSA各地区サーキットで年間16位以内にランクインしなければならず、この出場権を獲得するまでにも、様々なドラマが有ったことを伝えたいと思います。

今年は各地区のランク16位のポイントが10ポイント前後だったので、1度でも5位以内に入賞するか、それを逃してしまった選手は複数出場し、ポイントを重ねなければ、この大会への出場権が得られず、わずかな差に泣いた選手も数多かった。
何よりも、今年の選手権会場となるB7勢が各地区2戦終了時に一人も出場権を取っていない。このままでは滑り慣れたホームグラウンドで、指をくわえて観ているだけとなってしまう。
B7オーナーの森本氏にカツを入れられ、関西地区サーキット最終戦に挑むも惨敗。全ての地区の最後の最後、中部サーキット最終戦の藤枝大会へ、ホントに最後の望みをかけて5名の選手を投入。そして、井上直紀が見事優勝。大矢徹が6位入賞、手持ちのポイントとの合計17ポイントとし2名の選手が出場権を獲得した。
他にも様々なドラマが各地で会ったのですが、そんなこんなで各地区の代表者が出揃い、スケート界の甲子園とも言える全日本アマチュア選手権大会が幕を開けたので御座います。



全日本アマは地区サーキットとは異なり予選から2トライのチャンスがあり、上位16名に絞った後、準決勝として8名まで絞ります。翌日に8名の決勝進出者と、全日本Kids,Jr,ladysの各優勝者3名がワイルドカードとして出場できる特別ルール。チャンスが多い分、大技を狙ってくる選手も多く、当然会場の選手、ギャラリーもヒートアップ。
予選は関東サーキットを2位で抜けた小川アンドレが得意のレール、レッジでスキルの高さを見せつけ、トップ通過。2位に地元、井上直紀。3位に、関西2位の、中島潤と続いた。
同日の準決勝では井上直紀が地元ルーティーンでトップに躍り出て、小川アンドレが2位に付ける。3位には、東北サーキットを完全制覇した太田真史が食い込む。といった具合のジャッジ泣かせの大混戦。







一夜明けた決勝戦には、Kidsから春日美夢、Jr.から杉本瑛生、Ladysから飯野沙也加のワイルドカード3名を加えた11名で競技開始。
そして地区サーキットを勝ち残り2日間の熱戦を制したのはTEAM GROOVEからエントリーの小川アンドレ! B7特有のストリートパークは彼のスタイルに合っていたのか、水を得た魚のようにレールトリック連発、皆殺しレールではフィーブルグラインドをパーフェクトメイク。アール系セクションが若干苦手なようだが来シーズンには克服して、上のクラスで大暴れしてくれることを期待しましょう。



続いて関西サーキットから勝ち上がってきた中島潤(ムラサキ京都)。ハイスピード、ハイクオリティ&スタイリッシュ。B7名物であるカステラレッジでのテールスライドからレール、バンクと野性味あふれるスタイルでコースを駆け回り、皆殺しレールでのリップスライドで〆。彼の優勝も充分に有れ得たライディングを披露したが一歩及ばず準優勝。
そして地元の井上直紀、キャリア、実力に加えホームゲームということもあり、コース特性を活かしたルーティーンと唯一クソ高いレッジへのアプローチ等、果敢に攻め込んだが若干ミスが目立ち3位に泣いた。
4位に東北地区の覇者、太田真史。レールでのボードコントロールは絶品で、ポイントを重ねるもルーティーンワークで評価を得られなかったが、若干14才の彼がこの順位にくい込んだのは素晴らしい事で、試合運びを少し工夫するだけで、もっと上を狙える実力の持ち主です。
後、安藤正丸、品田和範と実力者が続き、ワイルドカードの杉本瑛生が8位入賞の大金星。詳しくは年末に発表予定の06AJSA総集編DVDで楽しんで下さい。(AJSA加盟店で観られます)。











今年も開催、全日本Kids/Jr./Ladys選手権

近年、小学生スケーター、女子スケーターが爆発的に増えていてレベルも驚いてしまうくらいのハイレベル。
そんなわけで今年も、ほのぼのと開催・・ってワケには行かず、レベルが上がってくれば当然のように闘争心も上がり(親御さん達も含む)熱い熱いバトルが繰り広げられるのでした。

まずは、Kids/Jr.のミニランプから。
ミニランプというのは比較的お手軽に始められるので、各地のスケートパークでもミニランプを楽しんでいるキッズ達も多いようですね。しかし、この日集まったキッズ達は、楽しむというより真剣そのもの。練習時からかなりヒートアップしておりました。



そんな真剣勝負を制したのはムラサキ茅ヶ崎の西川誠。小学6年生とは思えない立派な体格で大人顔負けのゴリゴリスタイル。アール使いの巧さは小学生ナンバーワンですね。
続いては本命、飯野沙也加。得意の回し系トリックで迫るが一歩及ばず。ポイントさも僅か1ポイントだったので技数とつなぎを工夫すれば彼女の優勝もあり得たのでは・・・
続く3位に春日美夢。小学3年生ながら多彩なリップトリックを披露。年上選手を押さえ込み堂々の銅メダル。
今回のクラス分はジュニアクラスが6年生以下、キッズクラスが3年生以下となっているので、当然、キッズクラスでは優勝!のダブル優勝を果たした。
キッズ準優勝は、最年少(5才)の末松蓮。来年も頑張ってね。







会場を、ストリートパークに移しレディース部門。
こちらでは、やっぱり彼女に敵はいないのか、TRICKSTARの飯野沙也加が3連覇を達成し全日本アマ決勝へのワイルドカード獲得。
今回は新入荷のバリアルフリップを連発。それも、かなりのメイク率でカマしてくる。ほか、ピラミッドやバンクtoバンクでも回しまくりの乗りまくり。しばらくは彼女の時代が続くのか?
準優勝が実力派レディーススケーター、アクションブルーチップの風間美保。跳び、回し、均整の取れたライディングで迫るがミスも目立ち2位に沈む。
3位に50/50の小林麻衣。やる気が有るのか無いのか、のんびりしたスケートスタイルなのだが綺麗なオーリーをする選手で、カービング横のピラミッドでバックサイドオーリーを完璧にメイク。表に出さないだけで闘志満々なのかな?
4位の渡辺あゆみは皆殺しレール横からギャップオーリー。等々、男前スケーターが上位にくい込んだ。







続く、ジュニア、キッズのパークスタイルでも、熱戦が繰り広げられた。
前日、全日本アマ予選で敗退した西川誠と太田博がジュニアクラスからの決勝進出を狙うが、ワイルドカードをゲットしたのは、今年、初参戦の杉本瑛生(ムラサキ神田)。海外遠征などの経験も持つ彼の滑りは他の選手とは一線を画し、アール、レール、レッヂ、セクションの使い方も巧く、ルーティーンワーク(試合運び)も完璧。最後に魅せた皆殺しレールの付いたギャップから145山バンクへのトランスファーは圧巻でした。おめでとう!瑛生。



2位にくい込んだのは、女王、飯野沙也加。本日トリプルブッキングで全試合に参加したが、疲れもみせず3個目のメダルをゲット。
3位が東北チャンピオン太田真史の実弟、太田博。回し技の切れ味鋭くレールトリックも兄貴と練習を積めば、来年はジュニアチャンピオンのみならず東北地区チャンピオンも夢じゃ無さそうだ。
後、春日来夢、西川誠と続き、6位の春日美夢が3年生以下最高順位でキッズクラスの優勝。全日本アマ決勝へのカードを手にした。









これにて今年のAJSAコンテストシーズンは終了しましたが、最後を飾る素晴らしい試合になりました。会場に来ていた選手、ギャラリーの方々は、体感していることと思いますが、スケートボードの素晴らしさ、凄さを再認識出来た2日間でした。毎回書いていますが、皆様、是非、出来る限り会場に足を運んで下さい。そこには感動が有りますよ。