皆さんこんにちは!プロスケーターの才哲治です。沖縄に住んでいます。
スケート歴は10年、昼間はムラサキスポーツ沖縄店で働き、朝と夜は職場の近くにある天久スケート
パークや色々な場所で滑っています。ご存知のとおり、自分は2006年のAJSAの年間チャンピ
オンに念願かなってなることが出来ました。応援して頂いた地元の皆さん、スポンサーの皆さん、そ
して多くの刺激をもらう事の出来た全国のスケーターの皆さん、ホントにありがとう御座いました。

 という事で、AJSAチャンピオンに出場権があたえられた副賞「2007アジアンXゲーム」に
行ってきましたので、その時の様子を簡単ですがリポートしてみたいと思います。興奮していて記憶
があいまいな点も有りますが、その所は許してくださいね。

 4月下旬、那覇から直行便で上海へ、昼過ぎに中国初上陸。とりあえずガイドブック片手に世界最
速のリニアモーターカーで中心地の駅へ移動、そこからタクシーにふっかけられながらも何とかホテ
ルに到着。会場オープンまで4日あるのだが2日間は雨。遊びに行く気にもなれないのでホテルに缶
詰め状態で過ごす。

 3日目にやっと初スケート。バーチカルの日本チャンピオン小川元さん達も来るらしいのでSMP
パークへ行ってみることに。アジアンXが行われる会場の近くらしので、まずは会場までプッシュで
行ってみることにしたのだが、聞いていたとおりバイクや自転車がメチャメチャ多く、しかも絶対に
道を譲らないし、信号はぜんぜん守らないし、ハチャメチャでプッシュできず、ほとんど歩くハメに
なってしまっった。

 SMPスケートパーク(この後の写真はクリック拡大できます)

 道に迷いながら1時間半くらいでやっと大会会場に到着。そこからスケーターアンテナを頼りに30
分くらいでSMPパークに到着。想像以上のデカさだ。レッヂにレール、バートランプ、ボール、スネ
ークとなんでもあり、面もキレイでクセもなく完璧な感じ。ただデカ過ぎて今日はテンションが上がら
ない。とりあえずストリートコースで遊んでると、元さんが登場。初対面。挨拶して色々話てみるとイ
メージしてたよりも優しくて安心。たまにワケのわからない事を言うけど仲良くなれそう。その日は結
局日が落ちるまでSMPで滑り、ホテルに帰ってイメトレして就寝。

 翌日は会場はオープン。練習日だ、慣れない英語でレジストレーションを済ませてコースとご対面。
セクションはデカいレールに、モヒカンレール付きの幅広バンクトゥバンク 、壁付きのクォーター、
自転車用のRトゥバンク、スパインなど構成され、大き過ぎず小さ過ぎずで大会向けなコースな模様。
その日は3〜4時間練習し、バートで練習していた元さんと、初対面の佐野セイヤ君とパパに挨拶し帰
宿して就寝。

 
大会コースはこんな感じです。             だんだん緊張してきました!

 いよいよ予選の日。起きて外を見ると雨、「マジかよ!」と思いながらも支度し会場へ行く、雨も上
がり何とか晴れそうな気配。おかげでのんびり珈琲を飲んで、ストレッチして。リラックスして予選ス
タート。まずスタートしてバンクトゥバンクでダイレクト50ー50、エスケープしてすぐスタート、
バンクでキリストし、クォーターでエアー、バンクを登りRにロールイン、アリウープでターンしてス
パインでビープラント360してトランスファー、クォーターでミラーフリップして、Rでパワーつけて
ウォール当てのインディー戻り、最後にハンドレールでグラインドと・・・・・イメージは完璧?

   

そして出番が、いつも通り緊張でガチガチ、とにかく集中してスタート、あっさり1分間終了。緊張
で頭の中真っ白であまり覚えてない、それもいつも通り、何とか最後のレール以外はメイクしたようだ。
手応えを感じながら2トライ目の順番が、そこでいきなり雨が降ってきてしまい結局2本目はパスしたが
4位で通過。ちなみに1位はアメリカのDayne Brummet、2位がAlex Gavin、シンガポールのMohd
firdaus、4位が自分と続く感じで翌日の決勝へ。

 
とりあえず予選は通過、疲れました!    その晩はJAPANチームでミーティングです。

 同日開催のバーチカル部門では、昨夜入りの中尾純一さんも含め、日本人3人によるJAPANバートチ
ームは残念ながら全滅。反省会も兼ね近くの飯屋でビールを軽く飲んで早めに解散。就寝

という事で予選の結果です。

1.Dayne Brummet (USA)
2.Alex Gavin (CAN)
3.Mohd Firdaus (SIN)
4.才 哲治 (日本)
5.Shane Wallace (AUS)
6.Chirs Senn (USA)
7.Chia Hai Chen (TWN)
8.Wenkai Xie (CHN)
9.Jirawat Pao-in (THA)
10.Luk Chun Yin (CHA)
------------------------決勝進出
11.Colm Nonaan (UAE)
12.Ahmad Fadzil b.musa (MAY)
13.Puru Yogi Darmawan (INA)
14.Weerayut Eksirasuwan (THA)
15.Mohd Idzham (MAY)
16.Mohd Fuad (MAY)
17.Mohd Nazeer (SIN)
18.Che Lin (CHN)
19.Alex Medvedev (UAE)
20.Julian Tamma (INA)
21.Ilyas Mat (MAY)
22.Mohd Hafiz (SIN)
23.Evan Collison (UAE)
24.Ke Chia En (TPE)
25.Tenghui Zhang (CHN)
26.Pevi Permana Putra (INA)
27.Anthony Caya (INA)



決勝の日



 そして早くも決勝の日。天気は快晴。決勝は世界各国にテレビ中継されるらしく、オーディエンスもか
なりの数。ラインの方は予選と少し変え、自分なりの攻めの滑りをアピール。結局攻めた分ミスも出て、
順位は6位に後退したが、初挑戦で6位入賞、賞金$900なら良しとしましょう。優勝はシンガポールの
Mohd firdausが予選3位から逆転優勝。なんと2位には予選6位からChirs Sennが飛び込んできた。
3位がDayne Brummetという表彰台。自分的には少し悔しい結果になったが、大会の緊張感と疲労感は
気持ち良い。残りの日程はバートの決勝を観戦したり会場をウロウロして過ごし、最終夜は元さん中尾さ
ん佐野親子でビールを買い込みシュウマイ屋へ、飲み食いしながら騒ぎまくって日本での再会を約束し解散。
帰りはビールに酔っ払った勢いで車道をホテルまで鬼プッシュ。信号無視して、突っ込んで来る車もシカト
して20分で到着と言う、今回の遠征中、最高レベルの大技をメイクして、次の朝にはサヨナラ上海、日本
に無事帰国しました。ちなみに残りメンバーは翌日もう一度SMPパークで滑りまくってから帰ったそうです。

 
大会の模様はESPN系列で世界中に配信されるそうです。    

最終結果です。

1.Mohd Firdaus (SIN)
2.Chirs Senn (USA)
3.Dayne Brummet (USA)
4.Luk Chun Yin (CHA)
5.Wenkai Xie (CHN)
6.才 哲治 (日本)
7.Jirawat Pao-in (THA)
8.Shane Wallace (AUS)
9.Alex Gavin (CAN)
10.Chia Hai Chen (TWN)

ちなみにバート決勝の結果です。現地で見ましたが凄いの一言でした。

1.Andy Macdnald (USA)
2.Sandro Dias (BRA)
3.Rune Glifberg (DEN)
4.Trevor ward (AUS)
5.Renton Millar (AUS)
6.Neal Hendrix (USA)
7.Jussi Korhonen (FIN)
8.Joe Gratzer (USA)
9.Pierre Luc Gagnon (CAN)
10.Bob Burnqist (BRA)

 今回の旅で色々な人から刺激をもらい、またまた一回り成長できたと思います。今年はチェコのW杯や、
アメリカで行われるDEW TOURと海外遠征が続きます。上海での経験は日本では味わえない物ばかりでした、
きっと、これからの私のスケート人生にプラスになる事でしょう。

 
左から佐野セイヤ君、小川元さん、中尾ジャンイチさん、と後が私です。結果はどうあれ、やっぱビールで乾杯です!

 最後に、今回の経験をさせてくれたAJSA、サポートしてくれたスポンサーの皆さん、ファンの皆さん、
愛しの家族に、もう一度、感謝を言わせて下さい。「ありがと〜!」