AJSAバーチカル&ボウル選手権・関西大会 / 神戸 G Skatepark







バーティカルオープンクラス
今回の会場は国際規格13フィートのバートランプが2基あり、地元勢のレベルはかなり高い。
10年近く日本のバート界の王者として君臨してきた小川元と、地元であり今大会のメインスポンサー、
elementのライダーでもある佐野誠哉の一騎打ちかと思われたが、地元勢若手の上条顕映や芝田元等の
レベルアップが凄まじい。加えて平野英樹や堤翔斗らスノーボードのナショナルチームまで参戦してきて、
目のはなせない大混戦となった。
1位で予選を突破したのは佐野誠哉。ホームゲームという事もあり余裕のトップ通過。
2位が若手成長株、芝田元。3位に同じく地元若手の上条顕映。4位の平野英樹は540°をメイクして
スケートボードの世界でもトッププロの仲間入りを果たす。
5位が危なく予選落ちかと思われた小川元。最後の決勝進出者は渋い滑りでジャッジを唸らせた松井立。
決勝進出は逃したが7位の米山漱。8位の堀米雄斗と小学生スケーターが続き、バート界にも世代交代の
波が押し寄せている。



決勝は6人の5トライでルーティーンジャム。順番に5回滑るのだが、一度失敗してしまうと終わりとなる、
いかにトリックをつなげていくかが重要となる。
そんな決勝の結果は4位に平野英樹が食い込む。予選同様に数々のエアートリックと540°をメイクし
先ほども書いたが、正真正銘、スケートボードでもトッププロの仲間入りを果たす。
5位が地元の上条顕映。今どきの軽やかな滑からエアートリックを重ね、キックフリップミューとグラブ
も高い確率でメイクする。
6位はベテラン松井立。スタイリッシュなフロントサイド5-0グラインド、スミスグラインドやバックサイド
オーリーでギャラリーを沸かせる。
さてベスト3の選手。
3位入賞したのは芝田元。トリックの正確さ、エアーも高く、おまけに回し技も身につけている。
次世代のバートスケーター筆頭となるでしょう。
さて優勝の行方は予選ブッチギリだった佐野誠哉と、予選では調子を崩していた小川元の二人に絞られる
のですが、今回の覇者はelementよりエントリーの佐野誠哉!!
エアーの高さ、安定性、540°やキックフリップも決め技ではなく、ルーティーンの中にサラリと入れて
くる。今回、AJSAでは初めて世界の小川元を退けた。
一方、小川も予選の不調とはうってかわって、オーバーヘッドのバックサイドエアーに加え数々のオリジ
ナルリップトリック。まさに技のデパート状態だったが、完成されつつある佐野のライディングには
及ばなかった。
(今回、新技としてサランラップtoテールリバースを披露したがマニアックすぎてよく解らなかった。)

 
写真左は平野英樹のバックサイドトゥーク。右は3位の芝田元リーンメソッドエアー。

 
左が準優勝の小川元ハンドバリアル。右は優勝の佐野誠哉フロントサイドステールフィッシュ。









土曜日の、もう一つのお楽しみ、ボゥルジャム。
これは、AJSAのポイント戦とは全く関係なく、gスケートパークには、調子の良いスクエアボゥルがあるから、
土曜の夜に何かやろう!ってな感じで企画が持ち上がり、二千円のエントリー費を募り、
フリージャム5分間。上位入賞選手で山分け。まさにルール無用のデスマッチ状態。

優勝者は、地元のリチャード。予選から飛ばしに飛ばし見事なアールさばき&スイッチマスターぶりを発揮し完全勝利。
聞く所によると、故郷ブラジルでは、ボブ バーンクイストとセッションしていたとか...上手い訳ですな。

続くのが、野田道場 師範。今回バートのジャッジもやってもらった、野田敏行。絶妙のコーピング使いでした。
終了後、週何回くらい滑ってるの?の問いに、2週間に1どくらい。だって。流石だね。

3位が、立本和樹。フィーブルからのフェーキーや回し技も飛び出し、この、四角いジャングルを縦横無尽に流していました。
決勝で西川との競り合いの威嚇っぷりも、かなり笑えた。

そんな訳で、大盛り上がりのうちに、スケートフェスタ神戸の1日目が終了し、選手、スタッフ、他ギャラリー各々、神戸の町へ消えて行ったのでした。


優勝したリチャード・モスキト