本年度のAJSA日本チャンピオンが決まる1戦となったチャンピオンシップ最終戦が
緑に囲まれた北神戸田園スポーツ公園スケートパーク(通称デンスポ)にて開催さた。
ご存知の通りデンスポのセクションはオーソドックスなモジュールタイプ。特別な
特徴が無い分、選手の個性が目立ちやすいパークだ。裏を返せば「人と同じ事をして
いたら勝てない」パークなのである。

さらに今回は特別協賛として株式会社ムラサキスポーツが強力にサポート。賞金総額も
320,000円となり、全国から強豪が集まった非常にレベルの高い戦いとなった。

さらにコンテストに加え、ムラサキスポーツ、ELEMENT、ハスコエンタープライズ、
ハヤシトレーディング、NINJAベアリング等がメーカーブースを設け、スケートデッキ
やアパレル、様々なギア紹介などもあり、アットホームでにぎやかなイベントとなった。



連休初日という事で渋滞等に巻き込まれた選手が多かったため、救済処置としてスケ
ジュールを1時間だけ送らせてプロ予選がスタート。1分間2トライで行われ、上位
16名の選手が翌日の決勝へ進出する。

全体的には地元の関西勢が熟知したルーティーンでポイントを稼ぎ、予選通過者の多く
を占めているが、コンテスト常連組も大技、小技を個性的に取り込み決勝へ駒を進める。

予選の結果は以下の通り。翌日の決勝には16位が2名のため17名が進出した。


一夜明けて日曜日はいよいよ決勝である。
同時開催の関西アマチュア地区サーキット最終戦のエントリーが予想以上に盛況だった
ために、30分ほど遅れて公式練習に入ったのだが、北神戸地方は秋本番の気配が濃厚。
なかなか選手達の身体が温まらず、本来なら1〜2本目間の練習は無いのだが、アップ
を急遽もうけて進行する。決勝の間に練習を入れると、逆にギャラリーが冷めてしまう

ことが多いのだが、選手が良いパフォーマンスを出せる環境造りが優先。ギャラリーの
皆様にはご理解をお願いしたい。では、いよいよライディング写真等を交えて決勝選手
の紹介に移りましょう!


カスタムから謝花 明徳はハンドレールのノーズグラインド。


ムラサキスポーツからいつも笑顔のスケーター、奥野 剛のB/Sグラブ。


どこのバンクも超えてしまうぐらい鬼キャッチ、坂田 亜璃釈はトランスファーのオーリー。


B7から森本 泰斗の高さのあるオーリー。決勝ではハンドレールでのいきなりのリップスライドを
決めるが着地と同時に板折れ! 残り時間を立本和樹のデッキを借りての滑りとなるアクシデントも。


毎年、ぶっ飛んでいくハックルベリーから吉田 昌宏エアーウォーク。


ビッグクォーターでトゥーテールを決めるムラサキスポーツから今野 陽介。


瀬尻 稜のグラブスピンディザスター。スケートも更に成長期。


キッズプロスケーター春日 美夢のB/Sトゥーイーク。


TUSK SURFBOARDSから寺井 健人はレールでのフィーブル。


ハンドレールでKグラインドを決めるセキノレーシングの杉本 瑛生。。


ムラサキスポーツから才 哲治のノーズボーン。


米坂 淳之介らしいひねりのあるミュートは一番の高さ。


予選1本目の滑りでトップ通過ながら足の故障で2本目をパス。気合いでの決勝進出となったが、
残念ながら不完全燃焼の内英二。意地のB/Sスミスを見せつけた。



さて大会としては得意のコースを、独創的なルーティーンとトリックで攻め込んだ鉄人
才哲治が予選5位からジャンプアップしての優勝となり。2位には去年プロデビューの
杉本瑛生が自己最高成績で表彰台。過去4回の日本チャンピオン獲得経験が有るミスター
日本の顔、米坂淳之介がさすがの第3位と力の差を見せたが、続く4位と5位にに今年
プロデビューの寺井健人と大会最年少の春日美夢が続いた事。関西開催なのに上位5名が
他の地区からエントリー、そして5人全員がチャンピオンシップにフルエントリーという
結果も興味深い。なにはともあれ入賞者の皆さんオメデトウございました。

また寒い中、ゴミ完全持ち帰り運動にご協力いただき、ギャラリーの皆様にも感謝です。



さてさて!
ここで終わりじゃないのが最終戦の醍醐味です。
日本チャンピオンのタイトルが懸かっているチャンピオンシップの総合得点に加算があります。
前戦終了時では130ポイントで謝花明徳と瀬尻稜選手が同点で並び、最近の両名の調子から、
まずは両名の争いになると予想されていましたが、惜しくも謝花が13位、瀬尻も8位と不振に
終わった今大会。ランキング3位だった米坂淳之介の総合優勝か!と思われた瞬間に、なんと!
6位の63ポイント差からの大逆転、鉄人・才哲治が米坂をさらに逆転して2年ぶりの日本チャンピオンに返り咲きました!  こちらも御目出度うございました!

才哲治選手