2010年AJSAプロツアー最終戦INDEPENDENT CUPは(株)ハスコエンタープライズの特別協賛により、北神戸田園スケートパークで開催された。今大会は関西アマチュアサーキットの第3戦と同時開催とあって、会場には沢山の選手、ギャラリー、関係者達が集まった。エントリーは25名。一昔前と比べると選手達の年齢層がグッと低くなった感じがする。世代交代と言っていいのか、時代と共にスケートシーンも徐々に変わって来ている事は確かの様だ。



インディトラックでお馴染みハスコの岸野さん(奥は交通違反で落ち込むムラサキ土橋さん)


左から山西、坂田、野上、塩谷、西川ジャッジ


特別協賛のハスコエンタープライズからは、参加者全員にインディーのサングラスが参加賞としてプレゼントされた

では初日に行われた予選から見てみよう。

トップで予選を通過したのは瀬尻 稜(ムラサキスポーツ)とにかくミスが少ない。殆どのセクションで難度の高いトリックをメイクし219ポイントを獲得した。続いて2位通過は松木 愛瑠(TRANSMIT)以前と比べると身体も大きくなり、プッシュにも余裕が出て来た。印象的には大人の滑りになって来たと言った感じだ。ポイントは212ポイント。3位通過は佐川 海斗(5050)ジャッジングしていてもメモが追いつかないほど技の連発! おまけに完成度、難度共に非常に高い。近い将来トップの連中を脅かす存在になる事は、まず違いないだろう。得点は199ポイント。そして4位通過には沖縄からの刺客、才 哲治(ムラサキスポーツ)いつもと比べて今回は少し元気が無かった様に見えたのは気のせいか? それでも持ち技の多さで余裕の決勝進出。196ポイントだった。5位通過は100%スケーターが最も似合う男、西川 誠(ムラサキX-DOME)とにかく見るたびに上達している。スピード、スタイル、トリックのチョイス。どれをとっても個人的に好きなタイプのスケーターではある。この先も尽きる事無く上を目指して、将来の日本のスケートシーンを引っ張って行って欲しい。RでのFサイドノーズブラントが印象的だった。ポイントは195ポイント。そして6位通過に地元関西の森岡 正治(ムラサキ泉南)安定したライディングで難度の高い技もサラッとこなしてしまう。無駄の無いスムースなランで186ポイントを獲得した。以下、7位が武石 レオ(アウトサイドスポーツ)、8位に吉田 昌宏(ハックルベリー)、9位、中島 アンデルソン(花川スケートパーク)、10位、清水 潤(ムラサキ博多)と続いた。個人的には坂田 亜璃釈(ムラサキ大日)、本多 和人(ハスコエンタープライズ)、佐野 誠哉(ELEMENT)と言った、関西出身のライダー達が決勝に残れなかった事が少し残念ではあった。




では2日目の決勝の順位を8位から見てみよう。

8位、森岡 正治(ムラサキ泉南)193ポイント

RでのFテール、スミスグラインド、ピボットフェイキー、ブラントフェイキー、フラットバンクでのノーリーハード、スイッチフリップ、BOXでのノーズグラインド、レールでの50、ピクニックテーブルでのFサイドノーズブラントスライド、ダウンステアーでフロントフリップ等。


森岡 正治 RでのFテール

7位、小澤 正道(5050)198ポイント

キャニオンバンクでのFサイドエアー、リーンtoテール、Rでのスティールtoディザスター、Bサイドアーリウープ、Bサイドブラント、フラットバンクでの36キックフリップtoフェイキー、アールtoバンクでのヒッピーツイスト、フロントインディー等々。


小澤 正道 キャニオンバンクでのFサイドエアー

6位、西川 誠(ムラサキX-DOME)204ポイント

ダウンレールでのボードスライド、フラットバンクでのフロントフリップ、キャニオンバンクでのFテールスライド、Rでのノーコンプライテールスライド、Bサイドボンレス、Fサイドノーズブラント、Bサイドクレイルスライド、レールでのフィ—ブル、BOXでのKグラインド、アールtoバンクでベニハナ等。


西川 誠 アールtoバンクでのベニハナ

5位、立本 和樹(ムラサキスポーツ)208ポイント

ダウンレールでのKグラインド、フラットバンクでのヒールフリップtoフェイキー、36キックフリップ、ヒールフリップ、Rでのベニハナフェイキー、ハーフキャブオーリー、エアーtoフェイキーミュートグラブ、BOXでのスイッチノーズスライドtoフェイキー等。


立本 和樹 ダウンレールでのKグラインド

4位、才 哲治(ムラサキスポーツ)216ポイント

ダウンレールでのFサイドボードスライド、飛び出しバンクでのフリップインディー、Rでのミラーフリップtoフォワード、トランスファーでのBサイド180、フラットバンクでのノーリーブラインドサイドフリップ等。


才 哲治 アールtoバンクでのツウィーク

3位、佐川 海斗(5050)219ポイント

アールtoバンクでのフロントヒッピー、メランコリー、RでのFサイドノーズブラント、クレイルtoテール、BOXでのノーズグラインド、ノーズグラインドto180アウト、レールでもノーズグラインド、スミスグラインド等。


佐川 海斗 アールtoバンクでのフロントヒッピー

2位、松木 愛瑠(TRANSMIT)220ポイント

アールtoバンクでのフリップインディー、フロントエアー、フラットバンクでのフリップフェイキー、オーリーポップ、Rでのフロントインディー、ブラントフェイキー、キャニオンバンクでのオーリーto50、BOXでのフロントボードスライド、レールでの50、フィーブル、ダウンステアーでの36プレッシャーフリップ等。


松木 愛瑠 Rでのフロントインディー

優勝、瀬尻 稜(ムラサキスポーツ)235ポイント

アールtoバンクでのヒッピーツイスト、フラットバンクでのノーリーヒール、ダウンレールでのバックサイドハリケーン、バックリップ、レールでのスイッチフロントリップスライド、Bサイド36ボードスライド、ビッグスピンFボードスライド、BOXでのハーフキャブtoブラントスライドtoフォワード等々。


瀬尻 稜 レールでのハーフキャブリップスライドTOフェイキー

と、以上の様な内容となった。瀬尻は予選、決勝共に文句無しの試合運び。5位の立本も久々に切れのある素晴らしいライディングを披露してくれた。







チャンピオンシップ3連覇で2年ぶり2度目の日本チャンピオンを成し遂げた瀬尻 稜

とにかく終わってみれば「表彰台が非常に若い!」この一言に尽きる今回のチャンピオンシップだった。と言う事でまた来年、さらに沢山のスケーター達とこのAJSAのコンテストで会える事を楽しみにしている。